妊婦さんは、様々なことが原因で寝不足・睡眠不足になりがちです。実は、気付かないうちに睡眠不足に陥っている可能性もあるんです。
妊娠中に寝不足・睡眠不足になることによって、具体的にどんな影響があるのか気になりますよね。
そこで、妊婦さんの寝不足・睡眠不足についての気になるあれこれを詳しく解説していきます。寝不足に悩んでいる妊婦さんはぜひ参考にしてください。
妊婦の寝不足・睡眠不足による影響
妊婦さんの寝不足自体によるお腹の赤ちゃんへの影響はありません。ただ、寝不足によって引き起こされる体調不良やストレスによって影響を与える可能性はあります。
一晩だけの寝不足ならすぐに回復することができますが、連日寝不足となると睡眠負債が蓄積して、なかなか回復できません。そういった寝不足や睡眠不足によって引き起こされる症状がこちらです。
【睡眠不足による症状例】
- 血圧の上昇
- 集中力の低下
- 疲労感や倦怠感
- 頭痛
- イライラする
- 短気になる
- 太りやすくなる
- 体臭がきつくなる
- 肌荒れ
こういった症状が出ることにより、事故が起こる可能性もあります。例えば、睡眠不足により身体機能が低下して、いつも通り歩いていても足が上がっておらず転倒することもあり得るのです。
妊婦の寝不足・睡眠不足セルフチェック
しっかり寝ているつもりでも、気付かぬうちに睡眠不足により疲労を溜めている可能性があります。特に以下の項目に3つ以上当てはまった妊婦さんは要注意です。
【寝不足・睡眠不足セルフチェック】
- 日中ソファなどでついうたた寝することが多い
- いびきをかくことが多い
- 起きて4時間くらいには眠気を感じる
- 何もする気力が起きない
- 昼頃まで寝ていることがある
- 部屋が明るい状態で寝ている
- 夜中に目覚めることが多い
- 寝付きが悪く眠るまでに時間がかかる
妊婦が寝不足・睡眠不足になりやすい理由
実は、妊婦さんは妊娠前に比べて寝不足・睡眠不足になりやすいのです。逆に妊娠により過眠になる可能性もありますが、そういった睡眠障害を引き起こす原因や、夜中に起きてしまう原因がいくつかあります。
【寝不足・睡眠不足の原因】
- ホルモンバランスの変化
- つわり
- こむら返り
- 胎動
- 頻尿
- 息苦しさ
- 前駆陣痛
一般的に、妊娠初期はホルモンバランスの変化による影響により過眠になりやすく、妊娠後期になるほど不眠になりやすいというパターンが多いようです。
臨月や妊娠後期に入るとお腹もだいぶ大きくなるため、息苦しくなったりトイレが近くなって夜中に突然目が覚めることもよくあります。
妊婦の理想な睡眠時間
理想的な睡眠時間については色々な意見がありますが、妊婦さんの理想な睡眠時間は7〜8時間であるという意見が多いです。
しかし、これはあくまで統計であって、科学的に証明されているわけではありませんし、理想的な睡眠時間は人それぞれ違います。
また、睡眠時間よりも睡眠の質を良くすることが重要であるといった意見もあり、睡眠の質が悪いと、疲労感や頻尿といった妊娠中のマイナートラブルが起こりやすいと言われています。
睡眠中は、一晩に約4〜5回ものノンレム睡眠(深い眠り)とレム睡眠(浅い眠り)を繰り返していて、ノンレム睡眠の中でも特に深い眠りを得られるのが最初の1〜2回とされています。
つまり、眠りに入ってから約3時間以内にノンレム睡眠に達することができれば、脳も体も休められるので、起きた時に満足感のある睡眠が得られるのです。
妊婦の寝不足・睡眠不足の解消法
朝起きたら太陽の光を浴びる
朝起きたらカーテンを開けて、太陽の光を浴びるようにしましょう。また、朝起きて朝食を食べてから、15〜30分のお散歩なども効果的です。
1日は24時間ですが、体温やホルモン分泌などを調整している体内時計は、25時間周期で動いています。そうなると、1日の時間と体内時計にズレが生じますが、これを調整してくれるのが日光です。
朝起きて太陽の光を浴びることで体内時計をリセットし、生活リズムを整えられ、質の良い睡眠を得られるようになるのです。
朝食をきちんと食べる
朝食をきちんと食べることにも、体内時計をリセットしてくれる効果があります。起きてから30分〜1時間くらいまでの間に食べるのがいいでしょう。
最近は、朝食を食べず、抜いてしまう方も多いですが、お腹の赤ちゃんにしっかりと栄養を届けるためにも、朝食をしっかり食べるようにしてください。
寝る前にはリラックスタイムを
寝る直前まで、スマートフォンを使ってネットサーフィンしたり、SNSを見たりしている妊婦さんも多いと思いますが、実はそれはよくありません。
眠りに入る前にゆったりした時間をつくり、リラックスすることで安眠につながります。穏やかな音楽を聞いたり、温かいハーブティーを飲むのがおすすめです。
寝る前に食事をしたり水分をとりすぎない
寝る直前に食事をすると胃の中に食べ物が残ったままになり、体内で消化活動するために体が休まらず、眠りが浅くなってしまいます。
また、寝る前に水分を沢山とると、寝ている間にトイレに行きたくなって目が覚めてしまうこともあります。特に妊娠中は、大きくなった子宮により膀胱が圧迫されてトイレが近くなるので寝る前の水分とりすぎには注意しましょう。
快眠グッズの活用
快眠グッズには、低反発枕やアイマスク、クッションなどがありますが、特に妊婦さんにおすすめな快眠グッズは、抱き枕です。
肌触りがよく、抱き心地のいい抱き枕を選べば、リラックス効果も得られます。妊娠中に購入しておけば、産後や赤ちゃんにも使えるので便利ですよ。
・朝起きたら太陽の光を浴びる
・朝食をきちんと食べる
・寝る前にはリラックスタイムを
・寝る前に食事をしたり水分をとりすぎない
・快眠グッズの活用
寝だめでは寝不足・睡眠不足は解消できない
寝不足・睡眠不足になっても、週末に寝だめすればいいやと思っている妊婦さんも少なくありません。
しかし、寝だめでは睡眠負債の解消はできません。つまり、日頃から規則正しい生活を心がけ、質の良い睡眠をとるべきなのです。
妊娠中は、つわりや体型の変化、ホルモンバランスの変化などによって寝不足・睡眠不足になりがちです。また、ストレスを感じやすいため色々なことが不安に思えてきて、なかなか寝つけない日もあるでしょう。
しかし、健康な妊娠生活を送るために、睡眠はとても重要です。寝不足・睡眠不足にならないためにも、今できることをしっかりおこないましょう。