妊娠中に気になることの1つである、母乳について。妊娠してから、胸の張りや痛みが出てきたりしますが、母乳は妊娠中に出るものなのでしょうか?
母乳はいつから出始めるのが一般的なのか、妊娠初期から出始めても心配ないか、妊娠中に全く出なくても、産後にしっかり出始めるのかなど色々と気になりますよね。
そこで、母乳の出始めや、産後に向けた時期別の母乳ケア方法も合わせて紹介していきます。
妊娠中に母乳って出るもの?
母乳の出始めで多いのは?
母乳の出始めとして多いと言われているのが、だいたい産後2〜5日くらいです。産後週数間経ってから出始める方もいれば、妊娠中から出ている方もいます。
早い人だと、妊娠初期から少量の分泌液が出てくる場合もあるのです。
妊婦初期から出る
妊娠初期でも、じわっと母乳のような汁が乳首から出ることがあります。中には、赤ちゃんの心拍が確認できる前から、分泌液がにじむという方もいます。
このような方は、第二子以降の妊娠で、前回の妊娠から期間があまり空いていなかったり、母乳が出やすい体質である場合が多いです。
妊婦すると出産に向けて、エストロゲンやプロゲステロンというホルモンが妊娠初期から分泌が盛んになります。このホルモンによって、胸の張りや痛みを伴うこともあります。
妊婦中期から出る
妊娠中期には、さらにプロゲステロンなどのホルモンの多く分泌されるようになるので、胸の張りや痛みを感じる妊婦さんが増えます。
活発になるプロゲステロンの分泌により、乳腺や乳管の組織を発達させ、赤ちゃんが生まれた後すぐに授乳ができるように準備している状態です。
妊娠中期に乳首を指圧すると、透明または黄色っぽい分泌液が出ることがあります。これは、おっぱいの中で、初乳がたまり始めているという証拠なので、心配いりません。
母乳の種類は大きく、初乳と成乳の2つに分けられます。初乳とは、産後10日くらいまでの間に出る母乳で、豊富な栄養と免疫成分が多く含まれています。特徴は、濃くて粘性があり、黄色またはオレンジがかった色をしています。
妊娠後期から出る
妊娠後期になると、おっぱいをマッサージするだけで分泌液が出てくるという方も増えてきます。中には、分泌液が滴り落ちるほど出る方もいます。
母乳の出始めには個人差があるので、出産まで母乳が全く出ない方もいますが、産院によっては、出産前から乳腺開通マッサージをしてくれるところもあります。
産後すぐは、おっぱいが張って、乳輪も硬くなりやすいので、赤ちゃんがうまくおっぱいを飲めないことがあります。乳輪の硬さが原因で授乳がうまくいかないこともあるので、出産前からのおっぱいマッサージがおすすめです。
産後に向けた妊娠中の母乳ケア方法
妊娠初期
乳首を刺激することで分泌されるホルモンには、子宮を収縮させる働きがあるので、妊娠初期からのおっぱいマッサージはしないようにしましょう。
乳首の痛みや張りを緩和させるためには、締め付けの少ないブラジャーやブラトップ、マタニティ用ブラジャー、ワンサイズ上のブラジャーを選んで、肌への刺激を少なくしてみましょう。
お風呂に入っておっぱいを洗う際には、なるべく刺激を与えないように柔らかいタオルなどで優しく洗うように工夫するのもおすすめです。
また、胸が大きくなり始めるので、かゆみや妊娠線を防ぐためにも、この時期からしっかりクリームなどで肌を保湿するようにしましょう。
妊娠中期
妊娠中期から乳輪や乳首、乳頭のお手入れを指導されることがあります。産院によって方針などが違うため、お手入れを始める前に一度医師や助産師さんに確認してみてください。
この頃になると、乳腺の発達が進み、分泌液が出始める妊婦さんもいます。この分泌液により、乳頭にカスが詰まっていることがあるので、コットンなどにオイルを染み込ませて優しくぬぐい取ってください。
そして、出産後に赤ちゃんが母乳をうまく吸えるようにするため、乳輪や乳首のマッサージを始めてみましょう。傷付けないように、オイルなどを使ってマッサージするのがおすすめです。
妊娠後期
妊娠後期に入れば、乳房を含めおっぱい全体のマッサージも行えるようになります。血行が良いと乳腺が開きやすいので、入浴中やお風呂から上がってすぐに行うのがいいでしょう。
一度に長い時間やるのではなく、1日に2〜3回、1回につき10〜15分程度で行うようにしてみましょう。
妊娠後期に入ると、お腹が張りやすくなることがあるので、お腹が張っているときは、マッサージはしないようにしてください。
妊娠中の母乳の出始めには個人差がある
妊娠中に母乳が出たから出ないから、良い悪いということはありません。妊娠中に早く、おっぱいから分泌液が出た人だけが、産後の母乳の出が良いわけではないのです。
実際に、私は出産するまで母乳のような分泌液は出てきませんでしたが、産後1ヶ月頃には溢れるほど母乳が出てきて、赤ちゃんに吸ってもらわないと、すぐにおっぱいがカチカチになるほどでした。
妊娠中におっぱいから分泌液が出ないからと心配することはありませんし、妊娠中に出てくるのも不思議なことではありません。
妊娠中の母乳の出始めには個人差があるので、焦らず、医師や助産師の指示に従って、ケアやマッサージを行うようにしましょう。
もし、胸にしこりや強い痛みなどを感じたり心配事がある場合は、すぐに医師に相談してみてくださいね。