赤ちゃんの目にゴミが入っていることってよくありませんか?実は大人よりも赤ちゃんのほうが目にゴミが入りやすいのです。
ホコリやまつげ、糸くず、髪の毛など、赤ちゃんの目には色んな異物が入ることがありますが、そんな時にどう対処すればいいのか悩みますよね。
そこで、赤ちゃんの目にゴミが入った時の取り方や対処法、すぐに病院へ行くべき症状例などを紹介していきます。
また、どうして赤ちゃんの目にゴミが入りやすいのか、その原因も合わせてチェックしてみてください。
赤ちゃんの目にゴミが!取り方や対処法は?
赤ちゃんの目にゴミが入った時の取り方や対処法は、症状や目に入った異物の種類などによって変わります。
焦ったり慌てたりせず、まずは落ち着いて対処しましょう。では、ひとつずつ紹介していきます。
目にゴミが入って目やにが出ている場合
赤ちゃんの目にゴミが入って、そのゴミにより目やにが多量に出ているようなら、すぐに眼科へ受診しにいきましょう。
目やにとは、皮膚の垢のような、生理的な分泌物であり、目のゴミを外に出す働きがあります。ホコリやまつげ、髪の毛など目にゴミや異物が侵入したときに、免疫反応の1つとして目やにが出るのです。
目の炎症反応によって、どんな目やにが出るかが変わってきます。
細菌による感染が原因⇒ドロドロとした膿状の黄緑色の目やに
花粉症などのアレルギーが原因⇒サラサラした涙のような目やに
ウイルスによる感染が原因ネ⇒バネバと糸を引く白い目やに
つまり、いつもと違う目やにが出るということは、細菌やウイルスが目に入り込んでいる可能性があるのです。
目の中に目やにが入っている場合
赤ちゃんの目の中に目やにが入っている時は、涙によって自然に流れ出るまで放置しておいても問題ないことがほとんどです。
赤ちゃんが寝起きの時などに目やにが出ているのはよくあることです。量が多くなければ心配いりません。
目やにが目の中に入っておらず、目の周りについている場合は、お湯で絞ったガーゼなど清潔なもので目頭から目尻に向かってふき取ってあげましょう。
目にゴミが入って充血している場合
赤ちゃんの目にゴミが入ってひどく充血している場合は、すぐに眼科へ受診するようにしましょう。
目が充血する原因は、外部からの刺激や病気、目を酷使することなどによって引き起こされます。
目にゴミが入り、そのゴミ(ホコリやまつげなど)から刺激を受けると、結膜が異物を排除しようと炎症反応が起き、目の血管が膨らむことで充血するのです。
他に、風邪など感染性の病気で目が充血している可能性もあるので、早めに受診するようにしてください。
目の中にまつげが入っている場合
赤ちゃんの目の中にまつげが入っている場合は、涙で自然に流れ出るまで放っておいても問題ないことがほとんどです。
赤ちゃんのまつげは、大人のまつげと比べて柔らかくて細いので、目を傷つけるなどして充血することはあまりありません。
まれではありますが、もし充血した場合には、すぐに眼科へ受診しましょう。
放置した場合、目に入ったゴミはどこへいく?
赤ちゃんの目に入ったゴミを自然にとれるまで放置していたら、いつの間にかゴミが見当たらなくなることがあり、心配になることがありますよね。
ホコリやまつげなどの小さなゴミは、ほとんどの場合、まばたきを繰り返したり、泣いたりするうちに涙と一緒に流れ出ます。
つまり、ゴミが見当たらない場合、すでに目の外に流れ出ていることがほとんどなのです。
しかし、ゴミが上まぶたの裏側に入り込んでしまう可能性もあります。上まぶたの裏側には溝があるため、目に入ったゴミは外から見えず、自分では取れません。
もし、赤ちゃんが目をこすったり痛がるような仕草をしていたら、念の為に眼科へ受診しましょう。
母乳で流し取ってもいい?
赤ちゃんの目にゴミが入ったり、目やにが出たと時に、母乳で洗い流すという方法もありますが、あまりおすすめできません。
というのも、その方法を用いることについて8割以上の小児科医が否定的な見解を示しているからです。
目にゴミが入っても、充血や目やにが多量に出るなどの異常がなければ、自然にとれることがほとんどなので、無理に母乳で洗い流さないほうがいいでしょう。
赤ちゃんの目にゴミが!こんな症状ならすぐ病院へ
- 半日以上ゴミが取れない
- 半日以上目やにが続く
- 目が充血している
- 泣いていないのに涙が出ている
- 黄色や緑の目やにが多量に出る
- 目をこすったり痛がる様子がある
- 目を傷つける可能性のあるゴミが入っている
このような症状や様子が見られたら、早めに眼科へ受診することをおすすめします。上のような異常がある場合、時間が経つほど菌の感染のリスクが高まるのです。
赤ちゃんの目にゴミが!やりがちだけどNGな行為
赤ちゃんの目にゴミが入った時に、ついやりがちだけど、実はあまりよくないNGな行動はこちらの
- 指や舌でゴミをとる
- 大人用の目薬を使う
- 目を強くこすって取る
このような行動をとるとなぜ危険なのか、ひとつずつ確認してみましょう。
指や舌ゴミをとる
赤ちゃんの目にゴミが入っているのを見つけると、つい指でササッと取ってしまいたくなりますが、指でゴミをとるのはNGです。
感染症の約70%は手から感染するという報告があるほど、手には菌がついていることがあるのです。もしその手で赤ちゃんの目を触ってしまったら雑菌が目に付着する恐れがあります。
また、よく手を洗ってから取ろうとするのもNGです。なぜなら、爪などによって赤ちゃんの角膜を傷つける可能性があるからです。
また、ママの舌を使ってとる方法もNGです。実は、口の中にも雑菌がたくさんいます。
大人用の目薬を使う
ドラッグストアなどに売っている大人用の目薬の中には、清涼感が強いタイプや、とても刺激の強いタイプの製品も多いため、赤ちゃんに使うのはNGです。
子供用の目薬もドラッグストアやネットで買うことができますが、自覚症状を的確に訴えられない赤ちゃんの場合、市販されている目薬ではなく、眼科で処方してもらった目薬を使うのがおすすめです。
また、1歳以降の子に使用する場合は、目薬の使用上の注意書きなどにしっかり目を通してから使うようにしましょう。
目を強くこすって取る
目にゴミが入った時にティッシュなどを使って無理にこすり取るのはNGです。目に入ったゴミとまぶたがこすれて角膜を傷つける可能性があります。
目の周りの目やにや抜けたまつげを取るときも、強く擦らず、優しくこすりとるように注意しましょう。
赤ちゃんの目にゴミが入りやすい理由
実は赤ちゃんは、大人よりも目にゴミが入りやすいと言われています。その理由は大きく分けて3つあります。
まつげが生え揃っていないから
人間の目にまつげが生えている理由は、汗やほこりなどの異物が眼球表面に付着するのを防ぐためとされています。
日本の女性を例とすると、まつげの長さの平均が7cm、まつげの本数の平均は上まつげが120本、下まつげが40本です。
しかし、産まれたばかりの赤ちゃんには、まつげが生えていなかったり、生えていてもとても短いことが多いですよね。
まつげが無かったり短い分、目にゴミが入りやすいというわけです。ちなみに、赤ちゃんの目にまつげが生える平均的な時期は2〜6ヶ月頃と言われています。
まばたき反射がないから
強い光が見えたり、何かが目に近づいた時に反射的に起こる「まばたき反射(脅迫反射、反射性まばたき)」は、新生児のうちは備わっていません。
ホコリや虫などの異物が目に近づいても目を閉じないため、目にゴミが入りやすいのです。
まばたき反射は、大脳皮質の視覚中枢が働き始める生後2〜3ヶ月頃になると出現することが多いとされています。
また、新生児のうちはまつげが生え揃っていないことが多いため、まつげに異物が当たった時に瞬時に目を閉じる機能もまだ備わっていないことも、目にゴミが入りやすい理由です。
瞬きが少ないから
大人は無意識のうちにまばたきをしていて、その回数は1分間に約15〜20回です。それに比べて、新生児は1分間に約0〜5回と、かなり少なめです。
新生児期の赤ちゃんは、目の周りの筋肉などが未熟なため、まばたきをほとんどしません。成長していくうちにまばたきの回数が増えていきますが、まばたきが少ない分目にゴミが入りやすいのです。
赤ちゃんの目にゴミが入っても落ち着いて対処を
赤ちゃんの目にゴミが入ったら、状況や症状に応じて対処が必要です。以下に当てはまる場合には、無理にゴミを取ろうとせず、すぐに眼科へ受診するようにしてください。
- 半日以上ゴミが取れない
- 半日以上目やにが続く
- 目が充血している
- 泣いていないのに涙が出ている
- 黄色や緑の目やにが多量に出る
- 目をこすったり痛がる様子がある
- 目を傷つける可能性のあるゴミが入っている
赤ちゃんは、まつげが生え揃っていなかったり、まばたきが少なかったりして、大人よりも目にゴミが入りやすいですが、焦らず慌てず対処していきましょう。